夏のとろみ。
今シーズン注目のアイテムに、とろみのある素材にプリントのされたオープンシャツがあります。
いわいる"アロハシャツタイプ"。
ランウェイにもいろいろ登場してDistrictでもDries Van Nottenで買付しています。
Districtオリジナルでもジャケットやパンツに用いる"ウールTRO"に加えてここ何年かの気候に応じて"ミニツイル"や"ポリエステル"がこの時期の素材としてフィットしてきました。
この流れに中でこの"とろみ素材"のシャツが気になり、Districtオープン当初のコム デ ギャルソン オムプリュスのキュプラのシャツを引っ張り出したりしています。
オリジナルでは、Districtデザインチームの天才"Bansyo"のアイデアによるキュプラストライプのシャツをリリースしており私も愛用しています。
そして、話を去年の7月頃に遡ると、
16SSコレクション帰りのKurino 教授 よりもオファーを頂き、アロハタイプのシャツをリリースすることとなりましたが、形にする上で一つクリアしないといけないポイントがありました。
実は、このタイプ、2009SSでやはりBansyoによるレーヨンプリント素材で一度製品化しています。
当時は、現在もDistrictのシャツの生産をお願いしているシャツ工場様でお願いできましたが、現在はとろみ素材に対応できないので、違う生産ルートが必要です。
そしてお願いさせて頂いたのが、このシャツ工場様より以前から御紹介いただいていたPaikaji様です。
Paikaji様は沖縄を拠点にオリジナルプリント生地を作成したりシャツを作成されているメーカー様で
いつもDistrictのシャツをお願いしているシャツ工場様と縫製面の技術供与の関わりもあります。
沖縄には、"かりゆし"の伝統もあり経験もあることから今回お願いさせていただきました。
Paikaji(沖縄八重山の言葉で"南から吹く風")様はPittiにも出展しておりKurino教授も目にしていたそうでご存知でもあったわけです。
まず、素材に関してはPaikaji様の素材を見せていただいたところ今シーズンの気分にぴったりなプリント見つかりました。そしてKurino教授の今回の製品化にあたりぜひチャレンジしたいという後染めもお願いしています。今回リリースしたネイビーとブラウンは後染め、白はオリジナルのままです。
ボディはまずPaikaji様のシャツを拝見させていただいてバランスもよかったので、丈や釦位置の修正をお願いして完成しました。
とろみを活かして、ゆったりした身幅でも腰回りになじむのでDistrictで現在一番人気の腰周りゆったりのパンツでも、細身パンツでも合うと思いますので着丈を優先してお選びいただくといいと思います。
2プリーツワイドのボリュームシルエットとはもちろん、細いボトムスもOKです。
(そもそも合うようにボディシルエット考えたのですがうまくいったと思います。)
色あわせをなるべくモノトーンにすると、今年らしいスッキリした印象になりオススメです。
ちなみにこの、キュプラウールの2プリーツワイドもBansyoの手によりますが、とろみと落ち感でチャコールグレーのコールストライプにも関わらずかなり軽く見えて合わせやすく、かつ涼しい。ロールアップした感じも良く、この春の出張のツアーでは大活躍でした。私的、今期イチパンツです。
これからも"とろみ"気になりますね。 "S"
しかし、私がこの手のアイテムを着用するとどうもこんな出来上がりになってしまいますね。。。