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Gray Grey

タイトルの“Gray Grey”とは、2019年秋冬のDistrictのテーマ。その名のとおり、グレイをメインとするアイテムが揃うシーズンです。プロフェッサーSによる、テーマとアイテムの解説です。

みなさんこんにちは。“S”です。
ゆっくり夏が訪れてはゆっくり去って行くのも、すっかり毎年の定番となりました。梅雨の前に一度暑くなり、春の後半から薄地のものを手に取る機会が増えて、この時期になるとピークに暑くても次のシーズンへの期待が高まりますね。

早速、2019年秋冬のお話をしていきましょう。
2019年秋冬のDistrictのテーマは“Gray Grey”。いつものように栗野教授のお話です。

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グレイの英語表記はGray、あるいはGrey?
Gray or Grey論争というのもあるようですが、どちらも正しいそうです。12~13世紀に書かれた英国詩‘The Owl and the Nightingale:梟とナイチンゲール’の中にはGreieという表記もあり、14世紀のフランス詩‘Roman de la Rose:薔薇のロマン’ 中にはGreye とも書かれている。あるいは14世紀後半のウィリアム・ラングランドの詩‘Piers Plowman:農夫ピアズの幻’にはGrayeという単語も見られて……一体どれが正しいのか? まさしくグレイ・ゾーンです。

クリノが言いたかったのは、そもそもグレイという色にはセメントと呼ばれるライト・グレイからミディアム・グレイ、ダーク・グレイ……そして文字通り炭黒(スミクロ)を表すCharcoal Greyもあって、一言では片づけられない色であるということ(‘ドブネズミ色’ などと言う表現もありましたが、これには断固抗議します。ネズミ君にも失礼ダヨ!)。
日本では白髪と言いますが英語ではGray Hair。Grayは動詞では歳を重ねることの意味。グレイはさまざまなニュアンスを含む繊細かつ上品で知的な色であり、黒から白までの間に存在するヴァリエーションを持つ色です。
2019/20 秋・冬のディストリクトではこのグレイという色の豊かさに注目しました。フランネルに代表される上質でオーセンティックなグレイのウール素材から、ニットやカット・ソウまで多様な素材でグレイの魅力を楽しんでいただきます。

それはもちろん仕入れにも反映されています。‘今秋・冬のディストリクトはグレイがキイ・カラー’と決めて向かった欧州のコレクションで次世代バイヤーのI君と驚き、感動したのがドリス・ヴァン・ノッテン。ファースト・ルックから続く何ルックもがグレイを中心としたルックで、そこに黒と白が上手くブレンドされていました。あるいはほとんどのルック/アイテムが黒だったコム デ ギャルソン オム プリュス。フォーマルウェアからのインスピレーションを感じるジャケットやコートには、エレガンスとパンク・スピリットが貫かれ‘まさにコム デ ギャルソン’な世界でした。

今やディストリクトの‘顔’とも言えるCarusoでも、素敵なミディアム・グレイのスーツが登場します。もちろんグレイ以外の色、そして多様な素材とアイテムも楽しんでいただくシーズンとなります。2019年、春・夏のコム デ ギャルソン オム プリュスからの発信に端を発したエレガンス回帰やクロージングへの再注目を意識した‘お洒落を楽しむシーズン’です。

・ジャケット(District):¥84,000 + tax
・シャツ(District):¥17,000 + tax
・ヴェスト(District):¥26,000 + tax
・パンツ(District):¥23,000 + tax
・タイ(JUPE by JACKIE):¥19,000 + tax

・ジャケット(District):¥78,000 + tax
・シャツ(District):¥ 19,000+ tax
・ヴェスト(District):¥26,000 + tax
・パンツ(District):¥44,000 + tax
・タイ(STEPHEN WALTERS):¥17,000 + tax

・ジャケット(District):¥84,000 + tax
・シャツ(District):¥ 19,000+ tax
・ヴェスト(District):¥32,000 + tax
・パンツ(District):¥42,000 + tax
・タイ(STEPHEN WALTERS):¥17,000 + tax

・ジャケット(District):¥80,000 + tax
・シャツ(District):¥ + tax
・パンツ(District):¥42,000 + tax
・タイ(JUPE by JACKIE):¥19,000 + tax

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GrayとGrey どちらも正しい! あらためてびっくりしますね。
いつもお世話になっているニューヨーク在住のユナイテッドアローズにご協力いただいているかたに尋ねてみると、「ほとんど“Grey“を使用していて”Gray”になるとまた違った意味合いを感じる」というご意見をお伺いできました。「“e”か“a”で違う意味合いを感じる」。とても面白いですね。
そう考えてみると、白と黒の間の色は全てグレイ。そのぶんとても表現の幅が豊かで広く、受け手によっていかようにも解釈が可能。春夏ならクールさや清涼感、若々しさを演出することもでき、秋冬なら栗野教授の言葉にもあるように、歳を重ねる意味合いから、芳醇や成熟、温かみを感じたり表現したりすることができる。また黒と白の間のどのトーンもグレイなので、どの色とも合う接点が見つけられる。このグレイという色の豊かさに注目して愉しんでしまおうというのが2019年秋冬のDistrictです。

このGrey傾向は特にランウェイや各コレクションでも顕著で、ユナイテッドアローズのメンズ全体でも注目の傾向となりました。栗野教授やイイジマーニの買い付けはもちろんグレイを意識したものとなっていますが、Districtオリジナルは買い付けとは別の流れで進行したものの、グレイのフレーバーがかかった色を選んでいたり、グレイと相性のいい色を選んでいたり、その素材が一番活きる色としてグレイを選んでいました。Districtオリジナルでは、今シーズンは特に無骨で男らしい表情の素材を中心に選びましたが、こういう素材を選んでしまうのが今の時代の気分なのかもしれませんね。

いつも素材の捜索に協力してもらっているとてもお洒落なバンショウが気になったアンゴラ混のフラノを、素直に総毛芯のスーツに。この混率なら通常はフェミニンな表情になりがちなところをそうならずにヘビーなフラノに仕上げているのが素晴らしく、とても今期らしい仕上がりになりました。また、久しぶりにチョークストライプの希望もあったので、最も代表的なヘビーな素材を選んでスリーピースに仕立てています。この2着は今期のDistrictを代表するアイテムです。グレイ以外ではブラウン、オリーブに加えてこのところDistrictでも評判の黒をサージ、コーデュロイで幅広く展開。また今回は素材選定でもスタッフのイメージのものも用意しています。ヒントはハマモト、クズヌキ、モリヤマ。店頭で答え合わせしてみてくださいね。

・ジャケット(District):¥48,000 + tax ※ 近日入荷予定
・シャツ(District):¥17,000 + tax
・パンツ(District):¥24,000 + tax ※ 近日入荷予定
・タイ(STEPHEN WALTERS):¥17,000 + tax

・ジャケット(District):¥48,000 + tax ※ 近日入荷予定
・シャツ(District):¥19,000 + tax
・ニット(District):¥22,000 + tax ※ 近日入荷予定
・パンツ(District):¥24,000 + tax ※ 近日入荷予定

・ジャケット(District):¥65,000 + tax ※ 近日入荷予定
・シャツ(District):¥19,000 + tax
・パンツ(District):¥24,000 + tax ※ 近日入荷予定

・ジャケット(District):¥58,000 + tax ※ 近日入荷予定
・シャツ(District):¥17,000 + tax
・ニット(District):¥24,000 + tax ※ 近日入荷予定
・パンツ(District):¥24,000 + tax ※ 近日入荷予定

また今回はスーツをはじめ、ジャケットのフォルムを全面的にモディファイしました。
簡単にルーズにというわけではなく、Districtのジャケットはブリティッシュルーツを強めに意識していたので背中の高めの位置で絞っていましたが、位置を少し下げて絞りを全体的に緩めることで、主に背中のゆとりを増やしました。それに伴いカマも少し下がり、よりリラックスした着心地ながら今までのモデルから着替えても違和感のないようになっています。ぜひお試しになってみてください。また上着に伴いベストもゆとりも持たせ、シャツもボタンダウン以外のモデルもボディにサイドダーツをいれてボタンダウンと同じゆとり量になっています。

先の春夏でご好評いただきましたシャツスリーブ型は、サイズをブラッシュアップして今期も継続展開。また従来のウォッシュドシリーズはサイズ展開がS・M・Lとなり、よりカジュアルな見え方になると思います。また新型としてカバーオール型のシャツジャケットや、ラウンドカラーのジャケット、腰丈のアウター、久しぶりのダウンベスト、ツイードのステンカラーコートなども後々登場します。見渡してみるとエレガントなお洒落を愉しんでいた70sの雰囲気の漂うラインナップにも見えてきました。

そして別の機会のご紹介となりますが、新しい取り組みも始まります。
白と黒の間、グレイの色の豊かさと芳醇さ、それと相性のいい色、柄、そして新しいフォルム、2019年秋冬もお洒落を楽しみましょう。


“S”