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カラーはありがたいブランド

ひとつひとつのアイテムに込められた内容の濃さや完成度、それを束ねた作品群。<kolor (カラー)>から、この秋冬も“洋服好き”のこころに響くアイテムがやってきました。クリノが語ります。

6月、パリのドリス・ヴァン・ノッテン展示会場でバイヤー豊永譲司と一緒に選んだ商品をチェックし写真を撮っていたら“sempre elegante! Kurino”とスタッフの方に言われ感激。今回のパリは猛暑でお洒落心も負け気味だったのですが、その日はユナイテッドアローズのブルーのリネンのシャツにブルーのニューバランス998、そしてパンツは側章入りのカラーのネイビーのパンツ。

或いは極寒だった1月のイタリアで“そのニットとても暖かそうで良いね”と言われた際に着ていたのは、昨年秋冬のポロ風の小襟が付いたリブニットのプルオーヴァー。こちらはカラービーコンです。リブニットなのでウールの分量もたっぷりで、すこぶる暖かい。

或いは一昨年のロンドン・ファッション・ウィーク。バイヤーを招待して開催されたカクテル・パーティーの会場はダウニング街10番地。スパイ映画や小説のファンはピンとくると思いますが英国首相官邸です。もてなし上手な英国ファッション協会はセント・ジェームズ宮殿や首相官邸等、招待客が驚く様な場所に招いてくださるので、それならこちらもブリティッシュ・カルチャーに敬意を表してとジョン・ロブを履き、タキシードを着用。でもコンサヴァティヴになり過ぎないようにとシャツはタータン・チェックにしましたが、これもカラーでした。

クリノの出張に欠かせないブランドの一つがカラーです。デザインされているが主張し過ぎずスタイリングし易い。リラックスしているが単なるカジュアルでは無くシルエットが綺麗。もっと細かいポイントだと、パンツのバック・ポケットの位置と深さの絶妙さ=常にスリ対策も考えなければならない欧州出張においてポケット問題は重要です。そしてタイムレスなデザインなので、何年前のコレクションアイテムでも気にせず着られます。

ディストリクトのブログでも何度も触れてきましたが、カラーは“ありがたい(語源通り)”ブランドです。


さて2017/18 秋冬、新しいシーズンのカラーが立上りました。これも毎回か申し上げてきましたが、カラーのデザインとはユナイテッドアローズ流の表現で言えば“トラッド・マインド”です。“所謂トラディショナルなカタチ”を踏襲している訳では無く、しかし一つ一つのアイテムとモノ作りにおいて高度なパターンや縫製レヴェル、生地選び、ディテールへの気配りがされていて単品としての完成度が高いことがカラーというブランドを一格上の存在へと位置付けていると思います。

とてもリアルな具体例では、カラーのパンツの価格は安くは無くむしろ高単価です。しかし、生地の質や分量、ディテールや縫製への拘りの結果として確実に“オリジナル”なものとなっている点で価格に納得性があります。これは永年バイイングに携わってきた者として非常にリアルだし差別化のポイントとして特筆できます。“デザイナー・ブランドだから高い”のでは無く“コレクション・ブランドだから高い”のでもなく、モノが価格を裏付ける…素晴らしいことではないでしょうか?


今秋・冬のカラーのコレクションをレヴューしていて浮かんだコトバが“記憶のかけら”です。どういう意味かと申しますと、皆さんや僕の様な服好きが個人史の中で見たり着たりして好きだった/気になっていた柄・色・素材などがレトロやノスタルジーや再現では無く、それぞれの服のデザインの中に取り込まれ“生きて”いるのです。バッファローチェック(の様でそうでは無い)、メキシカン・ブランケット(の様で違う)、マイルドなグレンチェックetc…といったトラッド・マインドな柄や、メルトン、フランネル、ブラッシュド・コットン、ポニー、ファーといった天然素材、そしてグレイ、ベージュ、ブルーといった“まさにkolorな色”とそこにアクセントとなるオレンジの利かせ方が絶妙でした。ランウェイで観たときよりも展示会等で実物に触れたほうが数倍感動するコレクションです。40年間のクリノのファッション業界人生で“ランウェイ映えするけど実物はイマイチ”なものや“ランウェイという演出が無いと今一つ語りかけてくるものが薄い”というコレクションやデザイナーもたくさん見てきましたが、阿部潤一さんのカラーに関してはその真逆です。ひとつひとつのアイテムに込められた内容の濃さや完成度、それを束ねた作品群は確実に“洋服好き”のこころに響きます。

・ジャケット:¥52,920(税込み)

・ニットブルゾン:¥78,840(税込み)

・ヘアカーフ ジップアップジャケット:¥392,040(税込み)

・パイピングジャケット:¥103,680(税込み)

・フランネル 4ッボタンジャケット:¥86,400(税込み)

・プリーツワイド ストレートパンツ:¥41,040(税込み)
※ ダークグレー、ダークブラウンの2色展開

・スナップブルゾン:¥92,880(税込み)

・マルチパッチコート:¥144,720(税込み)

・クルーネックニット:¥62,640(税込み)

・クリノジャケット:¥38,880(税込み)

・シャツ:¥35,640(税込み)

実は2018年、春・夏のカラーはランウェイというプレゼンテーション形式をやめました。パリで阿部さんに直接お伺いしたところ、今はランウェイという気分じゃないんですよね…と仰っていたのですが、それは時代感としても理解できると共に、前述した様なブランドのアイデンティティー自体が“モノを見て・着てみれば感じる”からではないか…?とも思いました。クリノはカラーの前身であるppcm時代から阿部さんの作品に触れてきて、結果、カラーは初回からずっと見ていることになりますが、軸がブレず、かつ必ず進化し続けているそのあり方は本当に尊敬できます。


さて、今シーズンも素晴らしい出来のカラーをバイヤーとショップ・スタッフで渾身の買い付けを行った結果が店頭に並びます。ぜひ、見にいらして、そして手に取って試着されてみてください。きっと皆様にも私たちの想いが伝わることと思います。

店頭でお待ちしています!

2017年、7月。
クリノヒロフミ。