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2009年版のシャンブレーシャツ
2009.05.01|by クリノ|この記事のURL
僕が持っているシャンブレーのシャツで一番古いものは、約30年前に入手したオシュコシュのものだと思います。
そちらは僕よりも妻が気にいって着ていたところ、ちょっとした接触事故にあってしまい、結果'自然なストーンウオッシュ'状態!になってしまった、というエピソード付です。
妻もシャツも無事で良かったのですが...。
そして、同じ時期に購入したビッグマックのものは現役で、近年再び頻繁に着用しています。僕は何か気に入るものがあると2枚買いする傾向があるので、このビッグマックも2枚ある筈です。
30年選手のワーク・シャツ!
まさに僕のために働き(Work)続けてくれて、30年も経ってしまったのですね。
そう考えると、一段と愛しい存在に思えます...。
このビッグマック、実はしばらく着ていませんでした。
というのも、当時(70年代後半)の本格的なワーク・シャツというものは、ウェストの絞りが無く、袖も太く、着丈も長いので、そのままでは(一枚で、一番外側のアイテムとして着るには)流石に今の時代感にそぐわないのです。
しかし、その襟型と30年着た結果の色落ちは抜群で捨て難く、近年、僕はこのビッグマックにネクタイをし、ジャケットやスーツのインにドレスシャツ的に着ています。
そう言えば、実は80年代にもそういう着方をしていたことを想い出しました。
80年代後半、僕はハデ目なチェックのジャケットに黄色のカシミアのニットを着込み、ビッグマックにネクタイをしてストレートなブルーデニム(多分リヴァイスの501だったと思います。今ならアナトミカ)を合わせて、それにチャーチのバックというスェードのウィングティップ(ブローグ)を履くのが気に入っていました。
その格好で、表参道の'ハナエモリ・ビル'で行われた世界の新進デザイナー合同ショウを観に行き、デヴューしたてのマーク・ジェイコブスのショウに遭遇した記憶があります。
よくそんなこと覚えているな...と自分でも思いますが、僕のようなカタチで長いこと洋服(というオトモダチ)と付き合っていると'あの時どこで誰と会ったときに、何を着ていた'なんていうことを(そんなことばかりですが)よく覚えています。
多分、1986年くらいでしょうか...
そう言えば、コレクション・シーンを中心に80'sが話題になっています。
実は、そういう記事を書いている方や、コメントされる方が若い世代のせいでしょうか
'80'sのグラムロック'とか'80'sのパンク'という記述を目にすると
'あれグラムって72年から74年くらいだよな...'とか'パンク誕生は76年じゃなかったけ?'と余計なことを考えてしまいます。
別に、ここで'歴史的記述'についてなんだかんだと述べるつもりはありませんが。
ちなみに僕にとっての80'sとは、前期、中期、後期くらいに分かれていて、80年代のファッションは
1. 定番的なものやクラシック・アイテムの再評価(シブカジに繋がりました)
2. スポーツウェアがシティウェアとして市民権を得た
3. カラフルでポップなものが取り入れられた
4. エスニックな要素が取り入れられた
5. 50年代が再評価された
6. シルエットが変化した(ビッグショルダーやルーズシルエット)
7. 男女の服装が近づいた
etc...と、その多様性に注目しています。
そして、こう記述してくると、80'sが生んだファッションの諸要素は、現在ファッション界で注目されているモノや傾向と似通っていることを再認識させられます。
僕が再びビッグマックを着だした理由は80'sとは関係なく、近年、ジャケットやスーツにネクタイをするスタイルが気に入っていて'休日でさえもネクタイをしたい'今の気分の中で、発色のキレイなタイ(ドレイクスのような)やチェックのジャケットに合うシャツがシャンブレーのシャツ、という訳で、その中でもビッグマック(30年モノの)の色味や、クタっとした生地感、そして襟型等が今の気分にバッチリだからなのです。
そんな僕の姿(ビッグマックにネクタイ)にいち早く気づいてくれたのは、プリドボーテ(サラトガライン)のデザイナー鈴木さんでした。
'イイ襟型と色落ちですねえ'と商談中に言われました。
流石に'シャツで飯を食っているヒトらしいコメントだな!'と思いましたね。
さて、そのお気に入りのビッグマックから発展して、全体感のワーク感はそのままに
1. 身幅を細くし
2. 袖もシャープにし
3. 着丈も短くし
4. 襟はネクタイをしやすい設計に
してくれたのがDistrict・オリジナルの企画者′プロフェッサーS'です。
僕とS氏とは30年来のお付き合いがあり、70年代も、80年代も、90年代も熟知した
′プロフェッサーS'との会話の中から生まれた傑作が'オリジナルのシャンブレー・シャツ'。![]()
デザインやディテールはワーク・シャツそのままに、シルエットや着心地にDistrictらしさを表現できた逸品だと思います。今一番のお気に入りシャツです。
Districtでは、今季のテーマ'ライ・クーダーがバート・バカラックに出会った時'のもと、他にもシャンブレー・シャツや、同様な素材のパンツやショーツやジャケットが多数揃っています。
同様に'ピアノとギターが刺繍されたアンティパストのソックス'もお勧めアイテムです。
80'sが気になっている方も、そうでない方も、是非、このシャンブレー・シャツと今季のDistrict・オリジナル商品群をお試しください!
ではHave a Nice Day!'
クリノ
新生プリドポテはアメリカのかおり
2009.03.03|by クリノ|この記事のURL
'プリ・ド・ボテ'という名前にご記憶はありますか?
フランス語ですが、'美の価値'とでも直訳すると良いのでしょうか...
でも日本のブランドです。
プリ・ド・ボテは1990年にUAの1号店が開店した頃から、
90年代後半までUA店頭に品揃えされていたインディペンデントなブランドの一つで、
シャツがコレクションの中心でした。
その頃のUAをご存知の方にはとても懐かしい名前だと思います。
僕が創刊から約10年間関わっていた、
UAのカタログというか、ヴィジュアル誌というか...
その'Styling Edition'でも何度か撮影に使いました。
そう、フォトジェニックなブランドだったのですね、今考えてみると。
シャツという限られたジャンルに込められた創意工夫と熱意、そしてロマン...
それがプリ・ド・ボテ(PDB)の魅力でした。
しばらくブランドをお休みしていたのですが、
昨年秋、そのデザイナーであったS氏から連絡があり、
久々に商品を見せていただきました。
そこには心地よい裏切りがありました。
'あの、どことなくパリの香りのするロマンティックなPDBではなく、
アメリカンな新生PDB'がそこにはありました。
今度はアメリカの香りです。
イヤ、これは例えではなく、本当にアメリカの'ニオイ'がしました。
アメリカのニオイ?って、それはダウニー。あの洗剤や仕上げ剤の。
驚いたことに新生PDBはアメリカ的なデザインであるばかりでなく、商品の仕上げに
ダウニーを使用して本当にアメリカン・フレイバーにしてしまったのです!
デザイン的には
アメリカのワークウェアやアウトドア・ウェアーがアイデア・ソースとなっていますが、
S氏らしいアソビやこだわりがあって楽しい商品になっています。
嬉しかった僕は、昨シーズンはビューティー&ユースに紹介して扱ってもらい、
今季は加えてディストリクトでも展開することにしました。
アイテムはやはりシャツ、と、
今回はカット&ソウ素材のショール・カラー・ジャケットもあります。
これがまたS氏らしい微妙なバランス感でヨクデキの商品なのです。
懐かしい方も、全く新しく知る方も、
是非、新生プリ・ド・ボテのニオイに触れてみてください。
あ、そう言えばブランド名も'プリ・ド・ボテ:サラトガライン'です。
アメリカの鉄道の名前ですね。
僕はS氏のユーモラスで繊細なセンスに感動しました!
名前と名付けについて:Ji.
2009.01.31|by クリノ|この記事のURL
何年も前にイタリアの友人から
'名前に意味を持っているのは日本人とネイティヴ・アメリカンって知ってた?
格好良くて羨ましいね!'と指摘され、面白いことだな、と思いました。
イタリアやフランス、スペインのようなキリスト教主体の国では、
ほとんどの場合、個人の名前はキリスト教の聖人の名前にちなんでつけられてきました。
マルコは聖マルコ、グレゴリオは聖グレゴリオ、
マリアは聖母マリアにちなんで...のように、です。
一方、我々日本人は'広く学ぶように『宏文』'とか'
優しく美しい女性に育つように『優美』'とか、
意味や思いをこめて名づけられるわけです。
ネイティヴ・アメリカンのほうは'熊を倒す男'とか'空高く飛ぶ鷲'とかですね。
確かに格好イイ!
聖人の名前から、という基本ルールがあると、世の中に同じ名前が大勢いて、
ちょっと面白くない...。と友人は言っていました。
ちなみに彼の名前はマルコです。
言語学・意味論的に言うと'名前がつけられる以前は
そのもの自体が存在していない'と極論することもできるそうです。
あのアレ、や、そのコレ、ではなく'鉛筆削り'とか'
パーソナル・コンピューター'という名前が付いた以降は、
そのもの自体に対する認識が変わる(或いは増す、深くなる)というわけですね。
ファッション・アイテムにしても'あの中途半端な丈のパンツ'と言っているうちは、
たいして興味や愛情が湧かず、それが'クロップド・パンツ'という名前を持ち始めた途端、
より身近で興味の沸く対象となっていく、ということなのです。
名前や名づけというのは本当に面白い。
日本語という言語の中で、漢字やひらがなという象形文字の発展系、
それがカタカナになったものもあり、
一方、話し言葉のジャンルでは日常会話的にも
様々な敬語や丁寧語のヴァリエーションを持っている。
これは我々の'文化'だと思います。
さて、改名とか、襲名というのも面白い現象です。
これは日本やアジア固有のカルチャーではありませんが、
名前を変えることによって'別の人格となる'ことや'個人の能力や
ヒエラルキーの変化や上昇がある(歌舞伎の役者さんのような例)'というのは
研究の余地がある事例ではないでしょうか?
さて、私たちの身近にも'改名'が登場しました。
今までJipijapa:ヒピハパとして活動してきた、皆様おなじみのブランドが、
今年の春から'Ji.:ジェイアイドット'と名前を変えたのです。
新しいロゴはとてもシンプルでみやすいものになっています。
Jipijapa時代'これってどう読むの?'という声が、特に海外からありました。
例えばイタリアではJは存在しないに近い文字で'イ・ルンゴ'つまり'長いI(アイ)'という、
随分影の薄い名称になっていて、Jで始まる音はヤ行の'ヤ・ユ・ヨ'になります。
Junoがユノ、Jupiterはユピテルとなるように。
一方、スペイン語でJはハ行です。
つまりJuanはフアン、Joseはホセですね。
画家のミロはジョアン・ミロではなくホアン・ミロなのです。
と、いうわけで、新生Ji.(ジェイアイドット)は今まで以上に
パワー・アップしてまた我々を楽しませてくれること間違いありません。
例えば昨年人気となった2枚襟パーカはフード部分の素材を変えてみたので、
よりPOPになっています。
またクロップド・パンツもたくさんのヴァリエーションでディストリクトや7thクラブに登場します。
お楽しみに!
ところでJi.の意味ですが...
そう言えば聞き忘れていました!
調べておきますね^^
では今年もたくさんお洒落を楽しんでください!
クリノ(Study wider)
集え!ダッフルっ子!
2009.01.10|by クリノ|この記事のURL
こんにちは!クリノです。
バイヤーや企画者として一番サビシイのは、自分が仕入れたり、企画したりした商品がセールになっている姿に出会うとき。
ですから、セール会場で見つけたそれらを、まるで'苦界から救い出す'みたいに購入することもしばしば。こうやってモノが増えていってしまうんですけどネ...
ここで紹介するクラムのナイロン・ダッフルは僕と同じようなダッフル好きな方が、冬以外でもダッフルを着られたら嬉しいだろうと阿部さんと一緒に企画した商品。ライナーを外せば春先にはブルゾンみたいに羽織って着られます。 ナイロンやライナーの色や素材には'トラッド感'と'スポーツ感'を意識してみました。
それが今ならなんとSALE価格です!
ディストリクトと京都の7thClubとで扱っています。
全国のダッフルっ子集まれ~っ!
とにかくヴァノワーズ
2008.11.05|by クリノ|この記事のURL
皆様お元気ですか?
急に冷え込んできましたね!
朝、イヌの散歩で近所を歩いていると'もう一枚何か着てくればヨカッタなあ...'と
真剣に思います。
そして、もうそろそろアレが着られるかな...?とも。
アレとは?
モンクレールのヴァノワーズです。
って言ったって、何のことかお分かりにならない方もいらっしゃるかもしれないので
ここで解説します。
2008年の1月、ミラノ・コレクションの会期中、ミラノのお城に併設された公園内の施設でモンクレールのプレゼンテーションがありました。
実は、これまでモンクレールというブランドは、普通に展示会でプロダクツが展示されるのみで、あまりコレクション性やデザイン性が強調されたりプレゼンされたり、ということはなかったのです。
ですから≪モンクレールのプレゼンテーション≫というご案内を頂いたときに、
一体何を見せてくださるのだろう?と興味シンシンでした。
会場はミラノにおけるバウハウス建築の代表(だそうです)と言われる美しい戦前の建物、時間前に着いてしまった僕は会場前で待っていました(冬のミラノはかなり寒イ~)。
そして開場。
大広間のようなメイン会場に入った僕はビックリしました。
兵馬俑!(ってわかりますか?)
中国で出土された、たしか'高貴な身分の方のお墓に共に埋葬される戦士の人形'のことだったと思いますが、何体も何体も同じ、それもほぼ等身大のヒトガタが並んでいる状態は非常に迫力があります。
で、そのモンクレールのプレゼンテーションとは'何人ものモデルが同じスタイルで
ズラリと並んで立っている'というものでした。
それで兵馬俑を思い出したのです。
グレイのニットの帽子に、グレイの厚手ウールのパンツ(ジョッパーズ的な)に、日本の神主さんがはいている黒いサボみたいな靴(?)、そしてやはりグレイの登山ソックスみたいなものも履いていました。全身グレイ!
で、アウターは勿論モンクレール、勿論グレイです。
結論から申し上げると、そのときはそのアウターが商品化されるかどうか、決まってはいなかったらしく、その場に居合わせた世界のバイヤーたち(僕も含んで)からの強い強い要望で、急遽商品化がきまったとか。
グレイのウール素材のモンクレール...
それが100人くらいずらっと並んでいるわけです。
久々に'ガツン!'ときました。
その場で'これ絶対に欲しい!お店にも、自分自身にも!!'と思いましたね。
会場に流れていた音楽は'アート・オヴ・ノイズ'の大ヒット曲'モーメンツ・イン・ラヴ'それ1曲のみ。ある意味、エイティーズを代表する曲と言えるかもしれません。
このスタイリング、この演出はただ事じゃないな、と関係者に取材したところ、
スタイリストはルオモ・ヴォーグ(伊)等で活躍中で、コレクションの最前列でも必ず
見かけるロバート・レーヴェンシュタイナーでした。
で、そのとき着ていたのはウールリッチのジャケット(エンジニアード・ガーメントと同じく鈴木大樹さんがデザインしています)、そしてAlden!これも嬉しかった^^
こういうのをプロの仕事って言うんですよね。
いたく感動し、勇気をもらいました。
ファッションでやれることはまだまだたくさんあるなあ、と。
と、いう訳で僕にしては珍しく'半年間アレを絶対に買うぞ!'と思い続け、購入前に
スタイリングするアイテムまで考えてしまった...
それがヴァノワーズだったのです。
ネクタイしてカーディガン、それにヴァノワーズ、
ペンドルトン等のウール・シャツ、それにヴァノワーズ、
UAの今季の傑作で、仕立ての軽い'FREE SHOULDER MODEL'のジャケットやスーツ、それにヴァノワーズ、
お茶漬けにもヴァノワーズ、
ステーキにもヴァノワーズ、
パスタにもキムチにもヴァノワーズ...
って一体ナニゴト?
PS.今回撮影してもらったもう一つのアイテムはA(エイス)で作ってもらい、
UA原宿メンズ館で販売している、手編みのニット・ジャケットですが、これもまたお勧めです。
トムヤムクンにもニット・ジャケット、
生春巻きにもニット・ジャケット、
サバの煮付けにもニット・ジャケット...
(前回と同じノリでスイマセン...。なんせ巳年なモンで!)
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