UNITED ARROWS LTD. ブランドサイト一覧

District UNITED ARROWS

Blog

旬な情報を店頭スタッフから

Scye for District Varsity Jacket

posted by コバヤシ

9月24日(金)12時からScyeに型から別注して頂いたVarsity Jacketを発売致します。

そして今回このVarsity Jacketを発売するにあたり、Scyeのパタンナーである宮原さんにお話させて頂く貴重な機会を設けて頂きました。

なぜこの別注をお願いしたのか?製作する上でのこだわり等、色々とお話しさせて頂きましたので、是非ご覧下さい。

Photo_Rentaro Iwashita

Text_Daisuke Kobayashi

Edit_Jin Hamamoto, Mutsumi Iijima

ph-20210921231841-3bdcc4e7da.jpg

◆このVARSITY JACKET発売するに至った経緯

飯島)ここ数年、冬に店頭でアウターを販売する中で、お客様の声が多かったのが、"丈の短いブルゾン"のご要望でした。昨年を振り返っても「今年はコレです!」とはっきりとお客様に提案出来るブルゾンが少なかったのが反省点でした。その中で「スタジャンはどうか?」という話に...そして実際に作って頂くならScyeなのではないかという事になりました。

ph-20210921232020-201eb14838.jpg

◆なぜ別注でスタジャンを?なぜScyeさん?にお願いしようと思ったのか?

濱本)別注品をやるという事は、インラインで既にある良いものとはあえて別にお願いするという事なので、お客様にご納得いただけるものである事が必要です。今までは、「このブランドのこれってあったら良いよね。」という自分達のアイデアを元に形にすることが多かったですが、「お店に無い物」、「お客様のワードローブにもここしばらく無かった物」という要素を加えて考えることで、よりお客様に喜んでいただけるものになるのではないかと考えるようになりました。

ここ数年提案できていなかった「大人が着られる良い感じのブルゾン」がまさにそれです。Scyeではそれに近いものでライダースを過去数年間に渡り提案させていただきました。つまりお客様のワードローブの中に良いライダースはあるので、それに代わる何か新鮮な提案をしたかったのです。

宮原)なるほど。確かにScyeでいえば、ライダース以外ではハリントンがあるけれど、ハリントンもお持ちの方が多いものね。

飯島)そうなんです。ハリントンも過去に何度か提案してきたので、お持ちの方がお客様の中でも多いんです。

宮原)うちもそうだけど、やっぱり好きなアイテムって決まっているじゃないですか?ハリントンって毎回やったりしていて、素材変えたり、ディテール変えたりはしているけど...ショート丈のアウターというとやっぱりライダースやハリントン、Gジャンとか...

ph-20210922100019-1504fd24bc.jpg

濱本)そうなんです。それらは今までしっかりと提案してきたので、じゃあ、そうじゃなくて新鮮なモノって何だろう?と考えた時に久々にヴァ―シティジャケットを提案したら面白いんじゃないかと考えました。そう言えばScyeで昔やっていたなということもすぐに頭に浮かんできましたね。

宮原)そうそう。昔やってたんだよね。

濱本)ニックさん(※ニック・ウースター氏)が着ていたのは凄く記憶に残っていますね。

宮原)ニックさんがうちのヴァーシティ着ているのカッコ良かったからね~Google検索で出てくるんだよ、ホラ。

これはまた当時のサイズ感があって、もっと体に沿うシルエットだったよね。

濱本)どちらかというとテーラードみたいな感覚がかっこいいところがありましたよね!ただ時代も変化してきて特にここ2・3年は、今の気持ちに合う"ちょっと緩いアウター"がお店でも評判が良いんです。ですので、新しい感覚のヴァ―シティジャケットの提案が出来れば、お客様にも喜んでいただけるんじゃないかと考えたのが今回の出発点ですね。

宮原)確かにヴァ―シティジャケットを買おうと思うと、例えばNEW ERA等で探すことになるよね。いわゆるスポーツ系。それをScyeが作るならばもっと素材が良かったり、着心地であったりとか、そこにプラスしてカジュアル感とモード感が入ってくると良いのかなと思ったんだ。

濱本)確かにヴァ―シティジャケットは本来アメカジのアイテムですものね。

宮原)そうだね。アイビーを代表するアイテム。

濱本)ですので、直球でやるなら色も切り替えて...

宮原)昔のVANのやつみたいなね!

濱本)そうなんです。ただDistrictが今提案するなら、それでは無いんだろうなと思いました。また、せっかく買うのであれば、多少値が張っても「良いモノ」にお金を払いたいという方が多いです。その為、本当に良いモノを提案する為に、使用するレザーやウールの素材もできるだけ良い物にしたかったです。尚且つ、あまり着る人を限定したくないという思いもあり、ヴァ―シティっぽい要素を敢えて省いてもらうと考えました。そういった思いを宮原さんに伝えたらきっと素晴らしいモノになるのではないかと思い、お話しさせて頂いたんです。

ph-20210921232151-4ed3e17ef3.jpg

宮原)僕もお話し頂いた時にイメージがすぐにわかって、最初によぎったのは、やっぱりニックさんがうちで買ってくれたヴァーシティ。ただあれを焼き直すには、サイズ感の問題もあるし、時代に少し合わない。それでワッペンはどうする?ラインは入れる?と聞いたら完全なプレーン、リブも身頃も袖も同色と聞いて、あ~なるほど、普通の"スタジャン"にならないヴァーシティージャケットを作りたいんだろうなと思ったよ。それだったら肩幅はこれくらいがいいじゃないかとか、袖もあんまり太くしたら野暮ったくなっちゃうなとか色々とイメージが出来て、そのあたりをうまくScyeらしくこなしていけば良いモノが出来ると。

あとこだわったのは、やっぱり素材選び。なので素材はうちでもよく使っているスーパー120のメルトン。レザーもあんまり硬過ぎるとラフになり過ぎてしまうけど、ラムみたいに柔らか過ぎない方が良い。そこで今回使用したのがメゾンも使用するスペインの老舗タンナーのMozartという革。原皮はベビーカーフを使用していて成牛に比べてきめが細かい。シボも一般的に多いエンボス加工のものではなく、これはナチュラルな天然のシボ。なめしも半分がクロムで半分がヴェジタブルタンニン。染めは水性染料をなので環境にも配慮しているし、堅牢度もかなり高く色落ちもかなりし難い。

後は襟のロールにしても、どれくらいでつけたらうまく返るのかというのも調整するのがかなり大変だったね。肩が大きくて四角張ってしまうのも嫌で、肩先は肩幅が大きくてもきれいに落ちてきて段差無く袖に繋がっていくというScyeらしいこだわりを詰めてうちなりのヴァーシティーが作れたよ。

ph-20210922094459-2db50ccb96.jpg

ph-20210922144347-f61a36e232.jpg

宮原)それとドットボタンの位置にも結構問題があって...

濱本)位置ですか?

飯島)気にしたことなかったですね~

宮原)ヴァーシティジャケットって実は一番下の釦(2個連なっている)のすぐ上に釦があるモノとないモノがあるんだよ。

それで着方として釦を全部留めて着る場合と、一番下の釦を留めずに着る場合があると思うんだけど、一番下の釦を留めずに着た場合、すぐ上に釦があった方が見え方がきれいなんだよ!

濱本)なるほど!

宮原)これが離れていると、裾が開き過ぎてしまって見え方が良くないんだよね。

飯島)確かに、ここにボタンが無いと気になりますね。

宮原)そういうところって物凄く大事なところで、そこまで綿密に釦の配列も考えて作ったんだ。細かいところなんだけど、それの積み上げで機能とかデザインとかが成り立ってくるからね。

ph-20210922163033-106f0aec39.jpg

濱本)勉強になります。ファーストサンプルを見た時も、襟の返りがものすごくきれいでこれぞScyeだなと思いました!

宮原)うちは物凄くそういうところ気にするから。

濱本)そうなんですよね。一見無機質で匿名性があるところも売りなんですけど、着るとやっぱりScyeらしさを感じられる。そこが本当に良かったなと思いましたね。

宮原)嬉しいですね。

飯島)こういうのって、探すと無いですからね。

宮原)やっぱり作っていて、あー俺も欲しい!と思った(笑)やっぱり作るうえで自分が欲しいと思うものってのは大事だよね。

濱本)やっぱり、そこも無いと嘘っぽくなりますし。

宮原)そう!だから最終的には、俺も買おう!となったんだ。なんかやっぱり最近さ、長いコートもやっぱり好きだけど、自分の場合、車を運転する事が多くて長いコートだと邪魔になる事が多いんだよ。だから短いジャケットを重宝するんだけど、そういう意味でもこのジャケットは着たまま車に乗れるし、裏もキルティングになっているから防寒性もあって温かい。

後はこの袖リブのところ。長い間着ているとリブの部分って切れてきちゃうんだよね。(Scyeのヴァーシティーはリブの一部分が、レザーになっており補強もばっちり)

濱本)これはヴァーシティあるあるなんですか?

宮原)いや、あるものとないものがあるね。あとは内ポケットもしっかり付けていて横に切らずに縦に切ってあげる事でモノを入れやすくもしてある。それにポケットの裏地にはハンドウォーマーの要素を持たせるようにネルの生地を使用しているよ。これがただのコットンの裏地だと冬場にヒヤッとして寒いからね。

また今回黒×黒の配色だから、釦の台座もダールブラックと言ってニッケルにしなかったんだ。ニッケルだと目立っちゃうからね。ダールブラックにすることで他の素材と馴染も良くなったよ。

飯島)付属品でだいぶイメージ変わっちゃいますもんね。

宮原)そう!ピカピカしているとどうしても安っぽくなっちゃうからね。

袖に関しても、ヴァーシティって、普段ウチが付けている様な山の高いアームホールだと色々と問題が出てくるから、これ専用の形にしてあるんだ。袖には前に運動量を持たせた動きのある袖もこだわりの1つだね。

ph-20210922094707-e7b84cace9.jpg

濱本)いや~本当にすごいです。やっぱり僕達もモノ作りに対して分からない事、知らない事がまだまだ多いですけど、イメージを伝えると僕らの想像以上の熱量でモノを返して下さる皆さんだからこそ、今回勝手ながらお願させて頂きました。

宮原)餅は餅屋だから。

濱本)でもこれだけ色々詰まっていて価格が10万を切る(税込み¥99,000)ってびっくりですよ。

◆ヴァーシティージャケット発売への思い

宮原)ScyeもDistrictも21年を迎えているけど、今までのお客様に対してはもちろんだけど新しいお客様に向けても飛び込まないといけない。だから今までのお客様も新しいお客様も着られるモノが大事になって来るよね。

飯島)それに今中々お店にいらっしゃれていなかったお客様もひさしぶり来て下さるんじゃないかとすごい感じてるんです。

濱本)これを買う為に、2・3年ぶりに来ました!みたいなね。

宮原)ほんとそういうの期待したいね!ここ2年ぐらいがコロナで嫌なシーズンが続いているから、これが良いきっかけになって、"やっぱ、洋服って良いよね"って思ってもらえる様にしたいよ。

飯島)それを伝えるのが自分達の役割ですから、しっかりとそれを伝えていきたいです。

濱本)なので、量も普段と比べてかなり多くやらせて頂いています!

宮原)そうだよね!(驚)

濱本)そこはやっぱりモノの良さが背中を押してくれました。

ph-20210922163113-9c23b9c6e3.jpg

ph-20210922095556-47a217a578.jpg

ph-20210922095623-a6da8e2b0f.jpg

宮原さんのモノ作りへのこだわりに終始圧倒されながら充実した時間を過ごさせて頂きました。

多忙な合間を縫って今回快くお話してくださった宮原さん始め、最高のヴァ―シティジャケットを作ってくださったScyeの皆様には本当に感謝です。

そして誰よりもこのヴァ―シティジャケットがお似合いなのが宮原さんでした。かっこいい。

ph-20210922100454-e19455b0a5.jpg

【Scye】

■SPECIAL VARSITY JACKET (Black)

1165-599-1491

Size:36,38,40

Price:99,000JPY(Tax in)

宮原)これあれかな、もし販売日とかに俺とか店頭に行ったりした方がいいのかな?

濱本・飯島)えっ・・・もし・・・それが出来たら滅茶苦茶嬉しいです。

宮原)ね!なんかそういうの出来たらいいもんね。Districtのお客様とも話せるし。お客様の顔が見れるの嬉しいもんね。

という事で、25日(土)12時~15時で宮原さんに店頭立ちして頂く事になりました!(※時間帯は多少前後します)

この機会に是非、宮原さんと共にScyeの世界観をお楽しみ下さい。

ph-20210922120145-34421bca6e.jpg

コバヤシ

Archives

MORE

Staff