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バーカーブラックに夢と冒険とロマンを見た

posted by クリノ

映画'パイレーツ・オブ・カリビアン'を観たとき、これは僕の子供の頃の夢の実現みたいだなと思いました。

映画好きだった母に連れられ子供の僕はたくさんの映画を観ましたが、中でもウェスタン・ムービー(当時は'西部劇'と言っていましたが真直球な訳ですね!)と並んで大好きだったのが'海賊映画'でした。

大海原を舞台とした冒険活劇で、船上では剣のみならずマストやロープを使ったアクロバティックなファイティングも繰り広げられ、主人公を囲むクセのある仲間や宿敵のユニークな佇まいもイカしていました。そして権力者との対決と自由への希求、最後に美女との恋!

日本発の漫画'ワンピース' の世界的人気は世の海賊ファンのハートを的確に捉えた結果と言えるのでしょう。

 さて'海賊映画'を観ていた僕の脳裏に焼き付いたのは頭にスカーフを巻いてサルエル・パンツ(?!)にブーツを履いたパイレーツ・スタイルの人々ばかりでなく、彼等と対立したり、時には共感しあったりする海軍、特に将校の制服の格好良さでした。モールやブランデンブルグで装飾された上着、側章のついたパンツ、メタルをあしらったシューズ...銀幕の向こうの皆が格好良かった。

クリノが所謂トラディショナル・スタイルの普遍的な格好良さに居心地の良さを見出す以前はこうした冒険映画の主人公やカウボーイの格好に憧れ、なんらかのインスピレーションを得ていたのだと思います。勿論、腰に剣や銃を下げて小学校に通っていた訳ではありません。

 そんな妄想少年が'もう少しリアルな服'に目覚めたきっかけも映画で、それが007/ジェームズ・ボンド・シリーズであり、ザ・ビートルズの映画でした。いずれにせよ日暮れまで野球に興じる元気少年ではなく、秘密諜報員のタキシード・スタイルやマッシュルーム・カットにスーツを着てサイド・エラステイック・ブーツ(チーニーのエピフォン命名の背景もそこにあります)を履いたバンドマンを夢想するヘンな子供だった訳です。

 さて、そんなクリノも既に還暦を超えました。オトナになれたつもりでもどこかに残るコドモ...。そんなクリノが昨年6月にフィレンツェのピッティ・ウオモで'再会'を果たしたのがBarker Black(バーカー・ブラック)です。久々にバーカー・ブラックを手にしてある種の胸騒ぎがしました。

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最初にバーカー・ブラックを知ったのはPoggyこと小木基文がディレクションしていた'リカー・ウーマン&ティアーズ(L.W&T)'、後にユナイテッドアローズ原宿店のUA&Son'sの原型となったショップです。小木さんの構想はファレル・ウィリアムやジョン・レジェンドの様な現代のダンディー達を通してトラディショナルなメンズ・クロージングの素敵さを伝えることでしたが、そのスピリットにクリノも共感です。クラフツマンシップに満ちたエレガントで上質なスーツ&ジャケット・スタイル。その魅力は時代を超えて愛され、繰り返し評価され、それを身に纏うヒップなミュージシャン達の魅力を増幅させ、我々には自信と落ち着きをもたらしてくれるものでしょう。

'変化し続ける時代の中で輝くトラッド・マインドな服'こそは僕や小木さんやUA全社員の理想とするもの。

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Barker Black NEW OXFORD

Price 98,000JPY+TAX

そんな'L.W&T'で小木さんが選び、提案したバーカー・ブラック(Barker Black)とは2005年にNYのクリエイティヴ・ディレクター、デリック・ミラーによって発信された靴ブランドで、1880年にアーサー・バーカーが英国で創業した老舗のシューメイカー、バーカー(Barker)に別注したものでした。バーカーは今でもメイド・インUKでグッドイヤー・ウェルト製法を守り続ける貴重なファクトリーであり、多くのブランドやショップの別注も引き受ける良心的なメーカーです。

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Barker Black NEW SLIP-ON

Price 98,000JPY+TAX

バーカー・ブラックは自社ファクトリー内のスペシャル・セクションによるメイキングです。このチームもまた'某優良ブランド'の一部の製造を任されています。つまりバーカー・ブラックとは伝統製法とエスプリの融合なのです。フィレンツェで再会したバーカー・ブラックに僕はあらためて作りの綺麗さを見ました。そしてユーモアやウィットに富んだディテールの魅力も再認識。しかも当時はUK~USA~JAPANというルートの為高単価だったものが、今春からUK~JAPANと経路が短縮されリーズナブルな価格になりました(パリのデパートで確認したところ日本価格よりも3割高)。

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Barker Plane Toe

Price 45,000JPY+TAX

2019年、春・夏のコム デ ギャルソン オム プリュスは'スーツ'をテーマに掲げコレクション自体も前衛的創造に満ちた素晴らしいものでしたが、同時にメンズ・ファッションがスーツ回帰、エレガンス回帰へと向かう流れを完全にリードしたメッセージともなりました。

Barker Blackのシンボルとなっているクロス・ボーンは18世紀英国の槍騎兵や近衛兵に着想した勇気や不退転の決意の象徴です。現代の紳士は別に命を懸けたり闘ったりする必要はありませんが'着ること'に夢や誇りを持つのは素敵なこと。そんな背景を感じつつ、是非バーカー・ブラックに足を入れてみて下さい。きっとロマンが湧いてきます。

ではお洒落な春をお過ごしください。

2019年、3月。クリノ・ヒロフミ

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