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'クリノは何故ミカエルをお薦めするのか?'

posted by クリノ

今回はお馴染みのパラブーツのモデルの中でも歴史が古いミカエルについて書きます。同社の所謂チロリアン・シューズ・モデル系の原型であるモジーンから進化したのがミカエルです。チロル地方の様な山岳地帯でのハードな使用に耐えうるつくりでありながら都会での着用をより意識したのがミカエルだそうですが、確かに甲の部分のモカシン縫いやウェルト・ディテールのモジーンとの違いには洗練を感じます。勿論、防水性の高い素材(油分を含んだリス・レザーという革)やリヴァース・ウェルトという仕様はこちらも相当の悪天候にも耐えうる完成度。ディストリクトのブログでは飯島君がパラブーツの防水性や雨の日のお洒落な足元について書いていましたね。

僕もパラブーツ製品を何足も所有し頻繁に履いています。2011年夏のロンドンでテート・モダンに渡るミレニアム・ブリッジの真ん中に居た時に突然の暴風雨(転じて雹にもなった!)にヤラレた際に耐えてくれた頼もしい一足も名品シャンボードです。余談ですが全身ズブ濡れとなったクリノは珍しく'戦意喪失'し、美術館に行かず一旦ホテルに帰った程の悪天候。アノ時は濡れた体に叩きつけられる氷の塊(雹)が本当に痛かった...。

年に最低6回は海外出張に出るクリノにとって'全天候型'の靴選びはとても重要で、パラブーツ、ロサモサそして最近はチーニーのシェルビーが旅のお供。そして沢山歩けるニューバランスも必携品です。

実は2月末からつい先日までパリ(今年3回目)に行っていたのですが'晴れ男'と自他共に認めるクリノも今回は力及ばぬ連日の雨。今回の靴選びはパラブーツ、ニューバランス(レザー)、そしてパウラ・ジェルバーゼデザインによるジョン・ロブのブーツ(革底)だったのですがこのコは一日しか履くチャンスが無く可哀想でした。結局、出張直前に入手したパラブーツと数年前から履いているニューバランスのUKファクトリー記念モデルの2足ばかりに出番が...。このパラブーツがミカエルだったのです。同社のモデルを数多く履いてきたクリノが何故か見落としてきたのがミカエル、そして今最も'気分'なのもコレ。 

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その魅力はどこにあるのでしょう。

実は一昨年くらいからジョージ君がミカエルを履いていて新鮮だなと思っていましたが、彼も自身がバイイングやスペシャル・メイク・アップ(SMU)に関わっているイタリアのブランド'アスペジ'の創業者が永年履き続けてクタクタになったミカエルを履いている姿が実に良い感じだったと言っています。

そのアスペジのミラノの旗艦店では何時でもミカエルが置いてあります。或いは同じミラノのアラベスクというユニークなお店、ここはウィメンズがメインなのですが極少量展開しているメンズの中で選ばれている靴がバス・ウィージャンズとパラブーツのミカエルです。更には2月に訪れたニューヨークのブルックリンで最も良い品揃えだと思ったジェントリー(GENTRY)や話題のノア(NOAH)でも選び抜かれたアイテムの中にミカエルがあります。何故なのでしょう?

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僕は、近年の'卵かけごはん'のブームや'トーストに合うバター'が話題だったりすることと根本が同じなのではないか?と思っています。消費社会が成熟し、あらゆる贅沢を享受した結果'ふつうのものがいちばんすてき'に行き当ったのではないか、ということなのです。

勿論、ここで言及した卵やごはんやバターはオーガニックだったり厳選された良い材料のものだったりします。つまり単にシンプルなのではなく、それはクオリティーやポリシーが貫かれた'逸品/一品'であり、だからこそ'素敵'なのだと。

このところ僕はチェックのシャツにデニムといったスタイルに惹かれていますが、それも'アメリカン'というニュアンスではなく、あれこれ着てきた結果、今はシンプルで少々ダサい位のニュアンスが気持ち良く感じるからです。ミカエル+デニム、ミカエル+ワーク・パンツ、ミカエル+チノ・パンツ...そんな感じです。勿論、本来City用に進化した靴なのでスーツやデザイナーズの服とも相性は良く、今春のコム デ ギャルソン オム プリュスや今秋のドリス・ヴァン・ノッテンなんて最高に合いそうです。昨年から展開していきなりご好評頂いているマントル(MAN-TLE)もそんなミカエル的上質シンプル気分でウケているのかも知れないですね。

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最後に'この気分'に合う音楽をご紹介しておきます。

Kinks 'Kinda Kinks'(1965)

James Hunter Six'Hold On!'(2016)

両者には50年の隔たりはありますが根は一緒でしょう。

では楽しい春をお過ごしください!

2017年、3月。クリノ・ヒロフミ

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